今日は学校がストームのためクローズとなった。
気づけばあと数ヶ月で卒業。前回ブログを書いたのは随分前のことになってしまうが、なんだか「纏まらない状態」でかつバタバタ走って来た気がする。
学校で指定のコアの授業を学んでいる時は、与えられたシラバスに従って淡々と皆同じことを学んできたわけだが、Electiveの授業に入ってからは、学びたい教科も選べるし強弱もつけられる。
自分がそもそも分かって選んだクラスなので、それがヘビーなクラスでも自分が選んだ教授+クラスなんで、結果満足度は高い。
それから、今年に入ってからの出来事として、ボストン熊本県人会の第一回会合を開いた。
ボストン熊本県人会は、去年の11月に熊本県蒲島知事がボストンを訪問された際に集まった、熊本県人有志5人で結成した。現在既に会員数は30人を超える。ニューヨークに居る時も熊本県人会に所属していたが、ボストンで集まった人たちはやっぱり研究者が多かったりと、ニューヨークのメンバーとはちょっと違ったプロフェッションの人が多かったが、やはり同郷だと職業を超えての繋がりを感じられる。やぱりこういったコネクションは素敵だなあ、と思う。
熊本といえば、最近細川元総理が都知事選に出馬との話題で盛り上がっている。思い出したのが、2007年に、ニューヨーク熊本県人会に、細川元総理の加代子夫人が来られたときのことだ。当時、護煕元総理は「陶芸家」として、ご自分の陶芸作品のイベントで来米されていた。反して、加代子夫人はパラリンピックを主催する等、勢力的に外向きに活動をされていた。(今でも引き続き、に違いないが)
当時加代子夫人を囲んでの会のことをMixiに書いた自分の日記を読み返して、加代子夫人は、今回の護煕元総理の都知事選出馬を、どういう思いで支えているのだろう、とふとおもった。
以下当時(2007年6月)の日記を転載。
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今日は、陶芸個展のために来米されている護熙元総理の夫人、細川佳代子さんを囲んでのランチだった。
細川元首相といえば、地元熊本の県知事出身で、首相まで上り詰めてしまった人だが、現在は政界から隠居状態、「陶芸家」になっているのだとか。(今回そのための個展)
首相を降りてからすぐさま政界を引退したような形になるが、現在は婦人のほうがむしろ活躍しているということは、私もあまり知らなかった。
しかし、還暦を過ぎた小柄な日本人女性佳代子さんのパワーとうかオーラはすごい。今現在でも、政治力、統率力、交渉力色々駆使してボランティア活動等を精力的に行っている。アジアへワクチンを毎年送ったり、身障者のスペシャルオリンピックを世界規模で行ったり・・・
よく笑いよく話す佳代子さんが「私が夫と結婚したのも偶々ですし、夫が総理になったのも偶々です。」と言われたのがものすごく印象的で、彼女の器の大きさとしなやかさを感じた。
そして、細川護熙氏が総理になれたのも、佳代子婦人を選んだからにちがいないと私は個人的に思った。
彼女が旦那様に出会ったのは、大学時代のゴルフ部で、彼が勝手に見初めていたらしい。活発な佳代子さんは、暗~いおじさん風の(婦人談)旦那さん からみると相当魅力的だったのだろう。護熙氏は昔から政治家になる、と決めていたらしいが、最初朝日新聞の記者になった。2年先輩の護熙さんが卒業して、 鹿児島に赴任になる前に、佳代子さんを呼び出して、突然、「将来結婚してほしい」と彼は言ったそうだ。その時は、護熙さんに何の魅力も感じなかった佳代子 さん、即ノー。(笑)
佳代子さんは23歳の時に、就職した小さな貿易会社で、突然の大抜擢を受け、欧州に赴任になったそうだ。40年前に23歳の女性が海外赴任なん て初だったようで、あちらに行ったは行ったで色々苦労されたらしい。その駐在の時、偶々偶然、なんとローマでなぜか当時まだ新聞記者だったが、一度議員に 立候補して撃沈した後の護熙さんと再会したのだそうだ。(これが「偶々です」のストーリーの最たる部分だと思う。。)
久しぶりに出会って、いまだに意志を貫き政治家になるという夢を諦めずに頑張っている護熙さんに、再度「自分の夢をかなえるには君の元気が必要だ」と言われたときにはすんなりOKをしていたそうだ。(いわく、「そこから私のボランティア人生が始まったのよ・・笑」)
そこで欧州赴任から戻って、神奈川出身の佳代子さんが、いきなり熊本に移り住んだときの心境を尋ねると、とってもわくわくしていましたと。
「どうしてもこれでないといけない、という拘りはなかったので。」
旦那は政治家になることを親からも大反対を食らっていて、勘当状態で(これも聞いて以外だった。細川家の末裔であることが向い風だったとは。むしろそれは順風なのかと思っていた。)そういう夫を支えるのは佳代子さんだけだったのだろう。
結婚式も2人だけで挙げたそうだ。
結果、自分のキャリアは結婚で一旦断ち切る形になったが、その後旦那のバックアップというか養成?に励み、旦那は政界のトップに立った。その後旦那は政界から身を引いた状態だが、現在は自分がその元首相婦人の立場を政治力として利用して、さまざまな活動を行っているのだ。
旦那が総理になればファーストレディーはあたりまえ。っていうごく当たり前のようで大変なことをさらっとこなしていける器の大きい人を妻にした人が、政界を昇る。
それは、ヒラリー夫人にも思うし、現在の安部総理夫人にも思う。
そしてヒラリー夫人と佳代子夫人が違うところは、佳代子夫人は、幾ら周りから勧められても、自分自身が政界に足を踏み入れることはしない。「政治は好きだけど、政界は嫌い」だそうだ。曰く、ネガティブなパワーが必要な世界。
毎日充実してます、とエネルギッシュな佳代子さん、日本人女性として学ぶところがとても多かった。
したたかで、しなやかで、器の大きい女性。という点において、目指したいと思った。